甲府空襲に思うこと

昭和20年7月6日深夜から7日未明。

甲府の町は、130機を超えるB-29による空襲を受けた。

多くの命が失われた。

あの日も、きっと夜空には星が輝いていたのだろう。

その美しい空の下で、人々は炎に追われ、家族を探し、明日を信じて必死に生きようとしていた。

七夕の前日の出来事

80年前の甲府の人々が願ったのは、もっと切実なものだったはずだ。

「家族が生きていますように。」

「この夜が終わりますように。」

「平和な朝が来ますように。」

朝、「おはよう」と言えること。

家族と食卓を囲めること。

子どもたちの笑い声が聞こえること。

安心して眠り、安心して目覚められること。

そんな何気ない日常の積み重ねこそが、平和なのだと思う。

どうか、この穏やかな日常が、未来の子どもたちへ受け継がれていきますように。

そんなことを考えながら、樋口甲府市長の呼びかけに応じて黙とうしたあとまもなく

母の友人が訪ねて来られた。

「ねえねえ、夜の水族館へ行ってきたのよ。」

そう言って、お土産を届けてくださった。

戦争を体験された世代の方である。

戦争という大きな悲しみを経験した人だからこそ、平和な今を楽しむことの大切さも知っているのかもしれない。

悲しみを忘れるのではなく、抱えながら生きる。

思い出す日があり、笑う日もある。

人の心とは、その両方を抱くことができるのだろう。

歴史を語り継ぐことも大切である。

そして同じように、今日という平和な一日を大切に味わって生きることもまた、戦争を経験した方々が私たちに教えてくれていることなのかもしれない。

そんなことを思いながら、お土産をいただいた。

  • URLをコピーしました!
目次